正職員になってからもうすぐ3年になります。食事、入浴、排泄といった生活介助全般が私の仕事です。正職員になる前もここでパートとして働いていました。正職員となった今は、担当として業務や、日勤帯のリーダーなど、業務の中でも責任のある仕事を任せされることも増えました。
わたしは淀江町出身で、以前、母がここで働いていました。また、小中学生の頃から学校行事で何度か訪ねたこともあり、何かと接点があったので「こういう仕事があるんだ」と知りました。高校卒業時に「どんな仕事をしよう?」と考え、「人と関わる仕事がしたい」と思いました。専門学校時代に「いずみの苑」での仕事を紹介してもらうきっかけがあり、パート勤務と学校を並行し、介護福祉士の資格を取りました。
日々の仕事の中では、「自分はご利用者に何ができるか?」をいつも考えています。特別養護老人ホームのご利用者は、どこか別の施設へ住み替えられることはあまりありません。ここで最期を迎えられる方が大半を占めます。わたしがここで関われるのは最後の数年、数か月といった短い時間です。その中で「何ができるか?」「どんな最期を迎えたいか?」と、ご本人、ご家族の考えを尊重しながら関わることを大事にしています。ご利用者さんは一人一人考え方、性格も違うので 当たり前のことですが同じ対応にはなりません。決められたサービスを提供するだけではなく、一人一人に向き合い、その方を理解することを意識しています。入所された時の状況、若いときはどう暮らしておられたか、ご家族にヒアリングするなど、情報収集が大切だと考えています。コミュニケーションがうまくいくと、ご利用者の表情もいきいきと変化していかれます。
「いずみの苑」には淀江出身の方も多くおられ、ご家族が面会に来られた際にどこかで知り合いだったり、つながりや、縁がある場面が多々見られます。「同じ地域内で、お互いに顔が見える」「淀江に根付いて、地域の方に広く知られている」といった点が「いずみの苑」の強みだと思っています。人と人との関わり、信頼関係をしっかり築くことを大切にしていきたいと考えています。「いずみの苑」の目標は「淀江の介護の拠点になりたい」ということです。わたしも生まれ育った好きな地域・淀江の為に働きたいと考えています。
今後は、5年間の実務経験を重ねることでケアマネジャーの資格を取れるので、まずはそこを目標にしています。資格を取得することで知識が拡がり、ご利用者に、よりよいサービスを提供できたり、介護現場でアイデアを出せる余地も広がります。同僚の中にも、働きながら介護福祉士の資格を取ったり、ケアマネジャーを目指している人もいます。職場でも資格取得に対してバックアップがあり、将来に向けて前向きに挑戦できる雰囲気の中で働いています。周りからも、良い刺激を受けながら頑張っています。